コーヒー研究

【アーモンド編】コーヒーに合うナッツの最適なローストについて

このような方にオススメ
  • 中煎りくらいのナッツ風味のコーヒーが好き!
  • アーモンドの適正なロースト温度が知りたい!
  • 今までにない新しいコーヒーが飲みたい!

コーヒーにはフルーティーな浅煎り、ナッツやカラメル風味の中煎り、どっしり苦味のある深煎りと大きく分けて3種類あります。

その中でも酸味と苦味のバランスが取れた中煎りはやはり人気がありますよね。

この記事では中煎りの中でも究極のアーモンド風味にこだわったコーヒーを作るための検証を段階を分けてご紹介しています。

第一弾はアーモンドの最適なロースト温度についてです。

この記事シリーズを読めばナッツ風味の中煎りコーヒーが自宅で飲めるようになりますよ!

コーヒーとナッツは相性がイイ

コーヒーとナッツは相性がイイとよく言われます。

なぜならコーヒーもナッツも作られる過程が似ているからです

コーヒーは生豆の状態から焙煎(ロースト)をして風味や味わいを出します。

ナッツも同様に素焼き(ロースト)をすることで風味が格段に良くなり美味しくなるんです。

ロースト

ローストして風味を楽しむという共通点があるね!

他にもナッツには脂肪を分解するアミノ酸が含まれており、コーヒーのカフェインとの相乗効果で体脂肪燃焼効果を高める効果があります。

ナッツ風味のコーヒーと表現されるものがあることからも、相性がイイことが分かります。

アーモンドの最適ロースト検証方法

①粉砕

ミキサーの一番細かい設定で粉砕します。

②温度別にロースト

アーモンドを

  • 0℃
  • 180℃
  • 200℃

それぞれの温度で10分間ローストします。

③そのまま食べて味を比べる

素材の味を比べる為、そのまま食べて味を比べます。

④お湯で抽出して味を比べる

素材の味を知った上でお湯で抽出して味を比べます。

ドリップコーヒーを想定してアーモンド粉5gをペーパードリップでお湯140gで抽出します。

ロースト

お湯は沸かしたての100℃!

  1. 始めに30gほどのお湯を入れ30秒蒸らす
  2. 30秒ごとに30g→40g→40gのお湯を注ぐ
  3. 140gになり、お湯が落ち切ったら抽出終了

以上の方法でお湯を抽出していきます。

0℃(そのまま)

アーモンドの状態

まったく加熱をしていないので中身は白いままですね。

そのまま食べると味もローストしたような香ばしさは感じず、生っぽい風味がしました。

お湯で抽出

アーモンド本来の甘みがしっかりありました。

ナッツジュースのような甘みがメインの味わいで、やはり香ばしさはあまり感じません。

ナッツの良さが十分に引き出せてない味わいです。

そしてお湯抜けがかなり悪く、3分経過しても半分ほど残っている状態でした。

素材の味生っぽい
香ばしさ
(2.0 / 5.0)
甘み
(5.0 / 5.0)
お湯抜け
(1.0 / 5.0)

180℃

アーモンドの状態

色味はうっすら茶色みがかっています。

香りもローストしたニオイを少し感じますが、まだ少し弱いです。

そのまま食べてみると先程より香ばしさがありますが、生っぽい風味が少し残っています。

お湯で抽出

香ばしさは0℃より向上しましたが、まだ生っぽい風味が残りました。

甘みに関してはほぼ変わりありません。

お湯抜けが若干悪く3分経過しても少し残っている状態でしたが、0℃の時よりは明らかに向上していました。

素材の味少し生っぽい
香ばしさ
(3.0 / 5.0)
甘み
(4.0 / 5.0)
お湯抜け
(3.0 / 5.0)

200℃

アーモンドの状態

こげ茶に近い色合いになりました。

アーモンドの芳醇な香りがしましたが、実際食べてみると少し苦い…

ちょっと焦げているクッキーを食べてる感がありましたね。

お湯で抽出

少し焦げてしまったせいか、香りや味はウーロン茶に近い味わいとなりました。

香ばしさは強くなればイイというわけではないようです。

香ばしさが目立つ分、甘みは弱い味わいとなりました。

お湯抜けはこの中では最速で2分で全てのお湯が落ちきりました。

素材の味少し焦げている
香ばしさ
(5.0 / 5.0)
甘み
(2.0 / 5.0)
お湯抜け
(5.0 / 5.0)

190℃で試してみる

ここまでの検証だと180℃がベストなのですが、少し生っぽい風味とお湯抜けが悪いのが問題でした。

また200℃だとアーモンドが焦げてしまいウーロン茶に近い味わいになってしまいます。

という事で間をとって190℃でローストしてみました。

アーモンドの状態

ローストが終わって取り出した瞬間に芳醇なアーモンドの香ばしい香りがしました。

そのまま食べてみると

めちゃくちゃうまい

アーモンドの生っぽさが消え、香ばしさや甘みがあり一番バランスが良い味わいでした。

お湯で抽出

香ばしさと甘み両方の良さが出ていてバランスの良い味わいです。

今までの中でナッツの良さを一番引き出していると感じました。

お湯抜けも問題なく、2分弱でお湯が抜け切りました。

素材の味程よいナッツ感
香ばしさ
(4.0 / 5.0)
甘み
(4.0 / 5.0)
お湯抜け
(4.0 / 5.0)

まとめ:ナッツの良さを引き出すなら190℃

アーモンドの良さを引き出す最適なロースト温度について検証してきました。

  • 0℃
  • 180℃
  • 190℃
  • 200℃

上記の温度でアーモンド50gを10分間ローストして違いを比べてきました。

温度0℃180℃190℃200℃
素材の味生っぽい少し生っぽい程よいナッツ感少し焦げてる
香ばしさ
(2.0 / 5.0)
(3.0 / 5.0)
(4.0 / 5.0)
(5.0 / 5.0)
甘み
(5.0 / 5.0)
(4.0 / 5.0)
(4.0 / 5.0)
(2.0 / 5.0)
お湯抜け
(1.0 / 5.0)
(3.0 / 5.0)
(4.0 / 5.0)
(5.0 / 5.0)

素材の味としても、お湯で抽出したとしても一番バランスがイイのは190℃という結果となりました。

ただし一度にローストする量が50gの場合190℃ですが、量が増えるとその分熱量を増やさなければなりませんので話が変わってきます。

50g〜100gであれば大きく変わりませんが、それ以上となるとローストが弱くなる可能性があります。

この色味↓↓

になれば、ナッツの甘みをほどよく残しつつ香ばしさもあるちょうどいいロースト具合になります。

今回の検証ではナッツの良さを引き出す最適温度は50gの粉砕したアーモンドを190℃で10分という結果になりました。